■同一労働同一賃金、年収が同じなら問題ない?■

☆★☆――――――――――――――――――――――
中小企業の人事・労務管理に役立つピカイチ情報
「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業で13年の現場経験を持つ
人事労務のプロが、中小企業経営者の立場で語る!

発行責任者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2026年10月15日Vol.6385
――――――――――――――――――――――

■拍子抜けするほど簡単な賃金制度の作り方セミナー■
賃金制度は小手先の見直しでは変わりません
考え方を変えると制度は驚くほどシンプルになります
中小企業でも作れる賃金制度の基本を解説
https://nakagawa-consul.com/seminar/125_web.html

ChatGPT Image 2026年6月18日 10_31_19

――――――――――――――――――――――――――――

■本屋さんの3冊に1冊が返品される!出版業界の意外な事情■

(続きは最後のコーナー【本からの気づきメモ】でどうぞ)

――――――――――――――――――――――――――――
■同一労働同一賃金、年収が同じなら問題ない?■
――――――――――――――――――――――――――――

同一労働同一賃金ガイド解説

「正社員とパート社員では、
給与に差をつけてもよいのでしょうか?」

「仕事内容はほぼ同じですが、
賞与や手当まで同じにする必要がありますか?」

こんな疑問を持つ経営者や総務担当者は
少なくありません。

実は、同一労働同一賃金については、
誤解されやすい点があります。

それは、正社員とパート社員の給与を
すべて同じにしなければならない、
という制度ではないことです。

大切なのは、待遇に差がある場合に、
その理由を合理的に説明できるかどうかです。

2020年4月に始まった同一労働同一賃金の
ルールは、2026年10月1日からの
改正ガイドラインによって、
さらに実務上の対応が重要になっています。

今回は、その基本的な考え方を整理します。

■基本となる2つの考え方■

同一労働同一賃金には、
大きく2つの原則があります。

1つ目は「均衡待遇」です。

これは、仕事内容や責任などに違いがあれば、
その違いに応じて待遇に差を設けることは
認められるという考え方です。

ただし、差があれば何でもよいわけでは
ありません。

仕事や責任の違いなどに照らして、
不合理な待遇差になっていないことが大切です。

2つ目は「均等待遇」です。

仕事内容や責任、配置転換などの範囲が
正社員と同じである場合には、
パート社員や有期契約社員であることを理由に、
差別的な待遇をしてはいけないという考え方です。

つまり、雇用形態という名前だけでなく、
実際の働き方を見ることが重要なのです。

■Q&Aで考えてみましょう■

Q1
正社員とパート社員の年収を比較して、
大きな差がなければ問題ありませんか?

A
年収だけで判断するのは避けた方がよいでしょう。

基本給、賞与、各種手当など、
待遇ごとに違いを確認する必要があります。

例えば、年収全体では大きな差がなくても、
住宅手当や精勤手当の支給方法に
問題がある可能性があります。

一つひとつの待遇について、
なぜ差があるのかを確認することが大切です。

Q2
正社員は転勤がありますが、
契約社員には転勤がありません。

住宅手当に差をつけてもよいのでしょうか?

A
住宅手当の目的によって判断するとよいでしょう。

例えば、転勤によって増える住宅費を
補助する目的であれば、
転勤の有無が待遇差の理由になり得ます。

ただし、単に正社員だから支給するという
説明だけでは十分とはいえません。

手当の目的と実際の働き方が
一致しているかを確認しましょう。

Q3
精勤手当は正社員だけに支給しています。
このままでよいでしょうか?

A
まず、精勤手当を設けた目的を確認しましょう。

欠勤せずに勤務することを奨励する目的なら、
正社員と契約社員の仕事内容や責任の違いが、
そのまま支給差の理由になるとは限りません。

なぜ支給対象を分けているのか、
説明できることが重要です。

■ワンポイントアドバイス■

まずは、自社の賃金規程を開いてみましょう。

基本給、賞与、住宅手当、家族手当などを
一つずつ確認します。

そのうえで、次の3点を整理してください。

1.仕事内容と責任に違いがあるか
2.転勤や配置転換の範囲に違いがあるか
3.その待遇は何のために支給しているか

この3点を整理するだけでも、
待遇差を説明する際の課題が見えてきます。

また、パート社員や有期契約社員から
待遇差について説明を求められた場合に、
きちんと答えられる準備も必要です。

2026年10月からは、採用時の労働条件明示でも、
待遇差の内容や理由などについて
説明を求めることができる旨を
新たに示す必要があります。

■待遇差をなくすことだけが目的ではありません■

中小企業では、正社員とパート社員に
異なる役割を期待することがありますよね。

その違いを待遇に反映させること自体が、
直ちに問題になるわけではありません。

大切なのは、会社としての考え方を整理し、
従業員に納得してもらえる説明を
用意しておくことです。

今ある制度をすべて変える必要があるのか、
それとも説明を整理すればよいのか。

まずは自社の待遇差について、
一度ゆっくり確認してみてはいかがでしょうか。

────────────────────────
■毎月無料で学べる労務のヒント■
────────────────────────
日々の実務をそっと支える情報をお届けします。
https://nakagawa-consul.com/nl/index.html

ChatGPT Image 2026年7月1日 09_05_24

――――――――――――――――――――――
【本からの気づきメモ】
――――――――――――――――――――――

■本屋さんの3冊に1冊が返品される!出版業界の意外な事情■

本屋さんに並んでいる本は、売れ残った場合、
出版社側に返品できる仕組みになっています。

この仕組みのおかげで、書店は売れ残りのリスクを
抑えながら、さまざまな本を並べることができます。

ところが、現在の書籍の返品率は約3割。
およそ3冊に1冊が返品されている計算です。

返品には仕分けや輸送などの費用がかかります。
一方、売れた本を補充するには約1週間かかるため、
書店は最初から多めに仕入れざるを得ません。

そこで出版業界は、新しい仕組みを始めています。

最初は必要な冊数だけを送り、売れたら素早く補充。
追加注文の本を2~3日で届ける仕組みを目指します。

背景には、紙の出版市場の縮小があります。
2025年には市場規模が1兆円を下回り、
書店数も初めて1万店を割り込みました。

ちなみに、2026年上半期の新刊本の平均価格は1412円。
この3年間で約8%値上がりしています。

本屋さんで思いがけない一冊に出合える楽しさ。
その豊かな文化を守るため、流通改革が進んでいます。

――――――――――――――――――――――
免責事項
――――――――――――――――――――――

このメルマガでは、
わかりやすさを重視し、
法律や判例も簡潔に
ご紹介しています。
本内容に基づくトラブル等については、
責任を負いかねます。
あらかじめご了承ください。

――――――――――――――――――――――

メールマガジン
社長、上司が「あの人はすごい!」と
いわれるピカイチ情報

☆発行責任者
有限会社中川式賃金研究所
所長 中川清徳
☆公式サイト
https://nakagawa-consul.com
☆問い合わせ
info@nakagawa-consul.com
☆バックナンバー
https://nakagawa-consul.com/blog
☆登録・解除
https://www.mag2.com/m/0000283000.html