■派遣時給が過去最高 採用条件を見直すとき■

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中小企業の人事・労務管理に役立つピカイチ情報
「労務管理は王道こそ最善」
大企業で20年・中小企業で13年の現場経験を持つ
人事労務のプロが、中小企業経営者の立場で語る!

発行責任者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2026年8月22日 Vol.6531
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■定年後も「正社員」で働く仕組み■
(続きは最後のコーナー【本からの気づきメモ】でどうぞ)

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■派遣時給が過去最高 採用条件を見直すとき■
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ChatGPT Image 2026年8月20日 08_16_57

「求人を出しても、なかなか応募がありません」

「派遣会社から、料金の引き上げを
相談されるかもしれません」

このような悩みを抱える会社が
増えているのではないでしょうか。

2026年7月の派遣社員の募集時平均時給は、
関東・東海・関西の三大都市圏で
1721円となりました。

前年同月より15円、率にして0.9%上昇し、
3カ月連続で過去最高を更新しています。

職種別では、主要7職種のすべてで
前年同月を上回りました。

営業・販売・サービス系は1693円、
軽作業・物流・工場などは1410円となり、
いずれも過去最高です。

オフィスワーク・事務系も1709円となり、
前年同月より31円上昇しました。

営業事務や外国語を使う事務など、
高い能力を求める求人が
平均時給を押し上げています。

Q 派遣社員の時給が上がると、
会社にはどのような影響がありますか?

A まず、派遣会社へ支払う料金が
上がる可能性を考えておくとよいでしょう。

派遣社員が受け取る時給と、
派遣先が支払う料金は同じではありません。

派遣料金には、派遣会社の運営費や
社会保険料なども含まれています。

したがって、募集時給が15円上がったから、
派遣料金も15円だけ上がるとは限りません。

秋にかけて派遣料金の交渉が始まるため、
現在の契約内容や利用人数を
早めに確認しておきたいところです。

Q 派遣料金の引き上げを求められたら、
断ってもよいのでしょうか?

A すぐに承諾する必要も、
一律に断る必要もありません。

まずは、引き上げの理由と金額、
対象となる職種や契約期間を
確認するとよいでしょう。

人材を確保できずに現場が止まる損失と、
料金が上がる負担を比べる視点も大切です。

業務内容や求める能力が変わっていないか、
契約当初から整理されていない仕事まで
任せていないかも確認してみましょう。

Q 正社員やパートの賃金も、
見直した方がよいのでしょうか?

A 派遣時給の上昇だけを理由に、
直ちに全員を一律昇給するという
考え方でなくてもよいでしょう。

ただし、同じ地域、似た仕事の派遣求人が
自社の募集時給を上回っている場合、
採用で不利になる可能性があります。

また、長く働いているパート社員よりも、
新しく入った派遣社員の時給が高くなれば、
社内に不公平感が生まれることもあります。

自社の賃金と地域の募集条件を並べて、
差が生じている理由を説明できるか、
確認しておくとよいでしょう。

ワンポイントアドバイス

求人票を職種ごとに一覧にして、
時給だけでなく、勤務時間、休日、
仕事内容、必要な能力も書き出してみましょう。

その隣に、自社の正社員、パート社員、
派遣社員の条件を並べると、
どこを見直すべきかが分かりやすくなります。

賃金を上げることだけが対策ではありません。

短時間勤務を選べるようにする、
仕事の範囲を分かりやすくする、
教育の仕組みを整えるといった工夫も、
応募者にとって魅力になります。

今回、注目したいのは、
AIを使う力が特別な能力ではなく、
働く上での基本的な能力になり始めている点です。

今後は、表計算ソフトを使えることと同じように、
AIを業務で使える人材への需要が
広がる可能性があります。

では、現場ではどう考えるか。

人材費を単なるコストとして見るのではなく、
必要な人材に、どの仕事を任せ、
どのような成果を期待するのかを
改めて整理することが大切です。

「うちの会社の募集条件は、
今の労働市場に合っているだろうか」

派遣時給が過去最高となったこの機会に、
一度立ち止まって確認してみてはいかがでしょうか。

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【本からの気づきメモ】
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■定年後も「正社員」で働く仕組み■

塩野義製薬は2027年度、定年を60歳から65歳へ
引き上げます。さらに65歳以降も、働く意思と
能力があり、会社のニーズに合えば、正社員として
毎年雇用を更新できる制度を導入します。

更新の判断は年1回の人事評価面談で行われ、
任された職務を遂行できているかが基準です。
契約社員や嘱託へ切り替えるのではなく、正社員の
まま働き続けられるため、実質的な定年廃止となります。

日本では、60歳を定年とする企業が2025年時点で
62.2%を占め、定年制を廃止した企業は3.9%です。
また、65歳以上の就業者は943万人と過去最多ですが、
役員を除く雇用者の76.1%は非正規です。

少子高齢化で人手不足が深まるなか、年齢だけで
区切らず、職務や成果を基準に処遇する動きが
広がっています。経験豊かな人材が長く力を発揮
できる環境づくりが、企業の人材確保につながります。

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