■有休の理由、会社はどこまで聞いてよい?■

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発行責任者:有限会社中川式賃金研究所 中川清徳
2026年10月5日Vol.6375
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■手書きする機会がない人が約3割■

(続きは最後のコーナー【本からの気づきメモ】でどうぞ)

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■有休の理由、会社はどこまで聞いてよい?■
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有休の理由はどこまで聞ける?

「来週、年休を取りたいです」

社員から申請があったとき、
つい聞きたくなることがあります。

「何か予定があるの?」
「理由は何ですか?」

特に忙しい時期であれば、
経営者や上司としては気になりますよね。

しかし、年次有給休暇は、
原則として利用目的を問わず取得できるものです。

会社が「その理由では休めません」と
判断するものではありません。

では、実務ではどのように対応すれば
よいのでしょうか。

■Q.有休の理由を必ず書かせてもよい?■

A.理由の報告を取得の条件にするのは、
避けたほうがよいでしょう。

年休を何に使うかは、
原則として社員本人が決めることです。

「旅行なら認めない」
「私用では認めない」といった扱いは
適切ではありません。

一方、会社が事情を尋ねること自体が、
直ちに問題になるわけではありません。

申請書に任意の理由欄を設ける場合も、
「理由によって取得の可否を決めるものではない」
という運用が大切です。

■Q.前日に突然申請されたら、
会社は断れますか?■

A.「前日だから」という理由だけで、
一律に認めないという扱いには注意が必要です。

年休は、原則として社員が希望した日に
取得できるものだからです。

ただし、その日に休まれることで、
事業の正常な運営に支障が生じる場合には、
会社が別の日への変更を求められることがあります。

たとえば、同じ日に多くの社員から申請があり、
どうしても必要な人員を確保できない場合などです。

大切なのは、
「忙しいからダメ」と簡単に判断するのではなく、
本当に業務に支障があるのかを
具体的に考えることです。

■Q.「2週間前までに申請」と
決めておけば安心ですか?■

A.社内で申請期限を決めておくことは、
円滑な業務運営のために役立ちます。

ただし、
「2週間前までに申請しなかったから、
それだけで年休を認めない」
という運用には注意が必要です。

申請期限を過ぎたという理由だけで、
当然に年休を拒否できるとは限りません。

会社にとって、
業務の引継ぎや勤務シフトの調整に
どの程度の期間が必要なのか。

その実態に合わせて、
無理のない申請ルールを考えることが大切です。

■ワンポイントアドバイス■

年休をめぐるトラブルを減らすには、
「何日前まで」と決めるだけではなく、

「できるだけ早めに申請してください」

という会社の考え方を、
普段から社員に伝えておくとよいでしょう。

たとえば、

「原則として3日前までに申請してください。
ただし、急な事情がある場合はご相談ください」

というようにしておけば、
会社も社員も対応しやすくなります。

急な病気や家庭の事情など、
予定できないこともあります。

ルールと例外の両方を考えておくことが、
実務では大切です。

年休の問題では、
会社側も社員側も、
「権利だから」「ルールだから」と
一方だけで考えるとトラブルになりがちです。

会社は業務を円滑に回したい。
社員は必要なときに安心して休みたい。

この二つを両立させるために、
申請方法や申請期限が
自社の実態に合っているか。

10月の年次有給休暇取得促進期間を機会に、
一度、社内のルールと実際の運用を
見直してみてはいかがでしょうか。

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【本からの気づきメモ】
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■手書きする機会がない人が約3割■

パソコンやスマートフォンが当たり前になり、
文字を手で書く機会が減っています。

文化庁の調査では、日常生活で手書きをする機会が
「ない」と答えた人は29.4%。
およそ3人に1人になります。

2014年度の調査では「あまりない」と「ない」を
合わせても約2割でした。
この10年ほどで手書き離れが進んだことが分かります。

一方、「よくある」「時々ある」と答えた人は
合わせて69.6%でした。

興味深いのは、手書きを大切にする理由です。
「漢字などを正確に身につけられる」が70.7%、
「印刷文字にはない情感がある」が68.2%でした。

便利なデジタル社会になっても、
手で文字を書くことには、
まだ独特の価値が残っているのですね。

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