【労基署】指摘は何が多いか?

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る
発行者: 中川清徳  2017年3月5日号 VOL.3457
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一生楽しむコツは「今」を楽しむことだ
(続きは編集後記で)
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 【労基署】指摘は何が多いか?
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中川 こんにちは。
社長 こんにちは。
   労働基準監督の調査は何が多いのですか?
中川:一番は法定労働時間を超えて労働させていることです。
   法定労働時間とは1日8時間1週間40時間のことです。
   それを上回って労働させる場合は36協定書を労基署に
   届け出なければなりません。
社長:36協定とは何でしたっけ?
中川:法定労働時間を超える労働は原則としてさせていはいけません。
   しかし、労使協定を締結すればさせることができます。
   その協定が36協定(通称ですが)です。
社長:それを労基署に提出すれば残業させてもOKですね?
中川:はい、しかし、36協定は毎年提出しなければなりません。
   一度出したらそれでいいと勘違いしている会社が多くあります。
   また、36協定を超える残業はさせてはいけません。
社長:そうですか。確認しておきます。
中川:2番目に多いのが就業規則を作成していない、または労基署に
   届け出ていないことです。
社長:当社はちゃんと届け出ているはずです。
中川:その「はず」が怪しいです。
   就業規則は一度提出すれば良いのではありません。
   その後、変更した場合はその都度労基署に届け出なければ
   なりません。
社長:うーん。
   当社の就業規則は心配です。
   総務に確認しておきます。
中川:3番目に多いのが残業代の不払いです。
社長:サービズ残業のことですね。
中川:それもありますが、年俸制にして残業代を払っていないとか
   実態より少ない定額残業手当なども残業代不払いとなります。
   また、残業単価の計算が間違っていたり、端数の時間を
   切り捨てているなども該当します。
   また、管理監督者でないのに残業代を払っていない場合も
   該当します。
社長:それはかなり専門的な知識が必要ですね。
中川:そうですね。
   専門家に確認してもらった方がいいですね。
   4番目に多いのが労働条件を明示していないことです。
社長:当社は就業規則を見せています。
中川:それだけでは不十分です。
   給料の中身を個別に明示しなければなりません。
   賃金規程を見せても具体的に自分はいくらもらえるか分かり
   ません。
社長:どうしたらいいのですか?
中川:書面で労働条件の明示をしなければならなくなりました。
社長:そうですか。
   書面では行っていません。
   改めます。
中川:5番目に多いのが賃金台帳に労働時間が明記されていないことです。
社長:総務に確認してみます。
   いやあ、ちょっと言われただけでもいろいろ問題がありますね。
中川:そうです。
   総務の方にはチェックリストを作成させて漏れのないように
   させましょう。
(中川コメント)
労働基準監督署が指摘したワースト5は次のとおりです。
1位 法定労働時聞を超えた労働をしている
2位 就業規則を届け出ていない(作成していなし、)
3位 残業等による割増賃金を支払っていない
4位 労働条件の明示を行っていない
5位 賃金台帳に労働時間が明記されていない
総務に確認させましょう。
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    編集後記      
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一生楽しむコツは「今」を楽しむことだ
楽しみは、珍しき書、人に借り、始め一(いち)ひらひろげたる時
江戸後期め歌人 橘曙覧(たちばなあけみ)
この歌は「人生の楽しみの一つは、前々から読みたかった貴重な本を
他人から借りて、第一ページ目を開いた瞬間にある」ということを
表しています。
歌人の橘曙覧は、他にも次のような歌を残しています。
「楽しみは、
心をおかぬ、友達と、笑い語りて、腹をよるとき」
(人生の楽しみの一つは、心が許せる友達と、冗談などを言い合って、
お腹が痛くなるほど、笑い転げたときにある)。
「楽しみは、まれに魚煮て、児等(こら)皆が、うましうましといひて
食ふ時」(人生の楽しみの一つは、久しぶりに食卓に煮魚が出て、
子供たちが「うまい。うまい」と食べている光景を目の当たりにした
ときにある)
要するに「楽しみの種は身近なところに存在するのであって、
遠いどこかに存在するのではない」ということを、これらの歌は
説いているのです。
(もやもやした感情を整理する8つのコツ 植西聰 水玉舎刊より)
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