【残業代】持ち帰り残業

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社長、上司が「あの人はすごい!」といわれるピカイチ情報

労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2012年1月30日号   VOL.1034
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店頭に列ぶ洗顔料を見ると、「メークアッブも落とせます」とただし書きを
した商品があります。ところで、書いていないものではメークは落ちないの
でしょうか。成分が違うのですか。

(続きは編集後記で)

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 【残業代】持ち帰り残業
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中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   A君が自宅で仕事をしました。
   それについて相談です。

中川:はい、どんなことですか?

社長:A君は上司に了解を得て自宅で企画書を作成し上司に提出しました。

中川:A君は仕事熱心ですね。

社長:A君が3時間かかったからその分の残業代が欲しいと言うのです。
   この場合、払わないといけないのですか?

中川:払いたくないのですか?

社長:そういうわけではありませんが、3時間かどうかは分かりません。
   本人のいいなりに払っていたら水増しされる可能性があります。
   実際にやっているのなら払っても良いですが。
   上司が許可していることですし。

中川:そうですね。
   しかし、法律では払う必要がないのです。

社長:はあ?
   仕事をしたら払わなければダメでしょう。

中川:でも、自宅ですよね?

社長:そうです。
   上司の許可を得ているので業務命令でしょう?
   自宅でしても仕事をしたら払わなければならないでしょう。

中川:もし、会社で仕事をしている最中に、テレビを観たり
   飲酒してもいいのですか?

社長:それはダメに決まっています。
   でも自宅で仕事をするのだからテレビを観たり飲酒することはある程度
   許されるでしょう。

中川:では、A君が深夜時間(22時から5時)に企画書を
   作成した場合は深夜割り増しを払うのですか?

社長:そうなりますね。
   ...。

中川:だれが深夜時間帯に労働したと把握するのですか?

社長:A君の申告です。
   あのう、先ほどからの中川さんの質問は残業とならないと
   言いたそうに聞こえますが。

中川:そうです。
   A君の場合は自宅の仕事は労働時間ではないからです。

社長:でも、現実に翌日に上司に企画書を提出しています。
   だから仕事をしたことは間違いありません。

中川:たしかに。
   でも、飲酒しながら企画書を作成したとしても
   その時間は労働時間だからとして残業代を払うことに
   なりますよ?
   仕事と言うからにはちゃんと飲酒しないで仕事を
   しなければならないでしょう?

社長:それはどうですが。
   うーん。

   ところで労働時間とは何ですか?

中川:いい質問です。
   労働基準法でいう労働時間とは使用者の指揮命令下に
   置かれている時間のことです。

社長:ああ、自宅だと指揮命令下にないということですか。
   拘束された仕事ではないから労働時間とならない。
   だから残業代を払う必要はないということですか。

中川:ピンポーン!

社長:でも、仕事をしたことは間違いありません。
   せっかくA君ががんばって自宅で仕事をしてくれたのに
   残業代は払わないとは言いにくいですね。

中川:そうですね。
   であれば、自宅で仕事をする場合のルールを決めることです。

社長:たとえばどういうことですか?

中川:たとえば、上司の許可を得ること。
   その仕事にかかわる労働時間をあらかじめ見積って、
   その時間分は払うというように。

社長:本人が黙って自宅で仕事をした場合は払う必要はありませんね。

中川:そういうことです。

(中川コメント)

労基法で言う労働時間とは次の5項目の拘束がある場合とされています。

1.一定の場所的な拘束
2.一定の時間的な拘束
3.一定の態度ないし姿勢の拘束
4.一定の業務の内容ないし遂行方法の拘束
5.一定の労務指揮権に基づく支配ないし、監督的な拘束

自宅での持ち帰り残業は上記に該当しないので残業代を払う必要はないのです。
しかし、上司も承知した上で持ち帰り残業をしているのにまったく
給料を払わないことはどうかと思います。
法律論だけでは労務管理はできませんね。

 

今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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店頭に列ぶ洗顔料を見ると、「メークアッブも落とせます」とただし書きを
した商品があります。ところで、書いていないものではメークは落ちないの
でしょうか。成分が違うのですか。

 資生堂によりますと、普通の洗顔料はほこりや汗などといった水性の汚れ
や不要なものを洗い流すもので、メークは落ちません。脂肪酸、アルカリ剤、
界面活性剤など、せっけんと似た成分で構成されています。
 これに対して「メークも落とせます」という商品の方は、流動パラフィン、
ステアリン酸、ワセリンなど油性の原料や乳化剤などが中心となっています。
これらの成分は肌に伸ばした時にメークを浮き上がらせて、それを包み込む
ようにして取り除く役目を果たすのです。
 このように両者は目的や使用方法が違うので、きっちりと使い分けるのが
良いそうです。

(雑学特ダネ新聞 より)

では、また明日お会いしましょう!!

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