【雇用】65歳までの雇用義務化

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2012年8月30日号   VOL.1239
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「岳」と「山」どう違うの?

(続きは編集後記で)

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【雇用】65歳までの雇用義務化
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中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   65歳までの雇用を義務化する法律ができるそうですね。

中川:はい、そのとおりです。

社長:いまでも65歳までの雇用は義務化されているのではないですか?

中川:今の法律は60歳を超える従業員が継続雇用を希望し、さらに
   会社としての再雇用の基準を満たしている場合に雇用することに
   なっています。

   今回の法律改正は会社の雇用基準は関係なく、本人が希望すれば
   雇用しなければならないということです。

社長:いままでは会社が60歳の定年を迎えた人が基準に満たない場合は
   継続雇用しなくてもよかったですね。
   それが廃止されるということですか?

中川:そうです。
   健康状態や出勤率、勤務態度、業績評価などの基準で対象者を
   絞っていましたが、本人が継続雇用を希望すればそれらの基準
   を適用できないということです。
   ただし、勤務態度や心身の健康状態が著しく悪い場合は対象から
   はずせるようにできます。

社長:いつからそうなるのですか?

中川:来年の4月からです。

社長:どうして来年の4月なのですか?

中川:来年の4月からは厚生年金の受給が61歳からとなるのです。

社長:つまり、60歳の定年となっても退職したら61歳までの間は
   収入がなくなるのですね。

中川:そうです。
   その年金の受給年齢の引き上げにともない継続雇用の義務化が
   順次、延長されます。

社長:はあ...?

中川:来年の4月からは61歳までは希望すれば雇用しなければ
   なりません。
   しかし、62歳になったときは会社の雇用基準によりふるいに
   かけることができます。

社長:そうなんですか。

中川:希望者全員の継続雇用の義務化は次のようなステップです。

    61歳まで 平成25年4月~平成28年3月
    62歳まで 平成28年4月~平成31年3月
    63歳まで 平成31年4月~平成34年3月
    64歳まで 平成34年4月~平成37年3月
    65歳まで 平成37年4月~

社長:完全に65歳まで雇用しなければならないのは平成37年4月
   からですか。
   ずいぶん先の話ですね。

中川:そうです。

(中川コメント)

従来は本人が希望し会社の基準に合致する従業員のみを継続雇用することで
よかったのですが、法律の改正により会社の基準が廃止されます。
ただし、当面は順次雇用義務年齢が繰り下がりますので、それに応じて
会社の継続雇用条件は使えます。
完全に使えなくなるのは平成37年4月以降です。

厚生年金の受給は男性を前提にしています。
女性の受給は男性より5年遅れとなります。

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今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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「岳」と「山」どう違うの?

『小学館国語大辞典』で調べてみると、「岳」は「「だけ』とも。高く大
きな山。高山」とあり、「山」は「火山作用、浸食作用、造山作用によって
地表にいちじるしく突起した部分。高くそびえたつ地形。また、それの多く
集まっている地帯」となっています。岳の意味の中に「高く大きな山。高山」
とあるとおり、一般的に山よりも岳のほうが高い「山」につけられているよ
うです。

 実際K調べてみると、富士山以外は、槍ヶ岳、駒ヶ岳など、二位から十位ま
での山につけられていたのはすべて「岳」でした。富士山という例外はある
ものの、前述の法則は正しいようです。

 ちなみに、登山家の聞では、岩場が多い山のことを「岳」ということが多
いようです。

 なお、国土地理院では「岳」と「山」にそのような区別はつけていないと
のことです。

(つい他人に自慢したくなる無敵の雑学 角川ソフィア文庫より)

では、また明日お会いしましょう!!

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