【賃金】社員旅行の積み立てを天引きできるか?

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労務管理に奇策なし!大企業20年、中小企業13年 人事労務畑一筋で
現場をはいずりまわった人事労務担当者が中小企業経営者のために語る

作者: 中川清徳  2013年1月14日号   VOL.1378
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ローマ帝国が減ひたのは『鉛中毒』のせい?

(続きは編集後記で)

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【賃金】社員旅行の積み立てを天引きできるか?
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中川:こんにちは。

社長:こんにちは。
   他の会社は社員旅行をどうしていますか?

中川:実施している会社もあれば廃止した会社もありますね。
   最近の傾向では廃止が増えていますね。

社長:当社は社員のコミュニケーションを深めるために毎年実施して
   います。

中川:そうですか。
   いいことですね。

社長:ところが国内旅行はマンネリ化していまして、数年に一度で
   いいから海外旅行にしたらという話が持ち上がっています。

中川:そのような会社も増えていますね。

社長:海外旅行となると費用がかさむので社員にも一部自己負担をして
   もらいたいのです。

中川:はい。

社長:で、毎月2000円を給料から天引して積み立をさせたいのです。

中川:天引きしたお金はどのように管理するのですか?

社長:預金口座を作り経理に管理させます。

中川:そうですか。
   それならしっかりと管理できるでしょうね。

社長:で、気になるのが給料からの天引きです。
   社会保険や所得税は天引きしていますが、
   社内旅行の積み立ても天引きしていいのでしょうか?
   それとも給料日に社員から徴収しなければならないのでしょうか?

中川:賃金は毎月全額支払わなければならないのが原則です。
   しかし、
    1.法令に別段の定めがある場合
    2.労使協定がある場合
   は天引きが可能です。

社長:法令に別段お定めがある場合とは何ですか?

中川:たとえば、社会保険料や雇用保険料、所得税などです。

社長:なるほど。
   それらの天引きはOKと法律に書いてあるのですね。

   では、社員旅行の積み立ては労使協定がある場合に該当するので
   すね。

中川:ピンポーン!

社長:では、社員旅行の積み立ては天引きできると労使協定を結ぶこと
   で天引きが可能になるのですね。

中川:ピンポーン!

社長:労使協定は様式があるのですか?

中川:ありません。
   
社長:作成した労使協定は労働基準監督署に届けなければならないの
   ですか?

中川:いいえ、届ける必要はありません。
   書面があればOKです。

社長:ひな形はありますか?

中川:コメント欄で表示しておきます。

(中川コメント)

 賃金控除に関する協定のひな形

 株式会社   (以下「会社」という)と、株式会社   従業員代表
(以下「従業員代表」という)とは、給与の一部控除に関し次のとおり協定する。

 (対象となる給与)

第1条 この協定の対象となる給与は、毎月支払われる給与とする。
 

 (給与からの一部控除)

第2条 会社は,正規従業員に給与を支給する際には,次に掲げるものを給与から
控除して支給することができる。

 1 所得税 
 2 住民税
 3 健康保険料
 4 厚生年金保険料
 5 介護保険料
 6 雇用保険料
 7 社員旅行積立金
 

 (控除を行う給与支給日)

第3条 前条の規定による控除を行う給与の支給日は、月末とする。

 (有効期間)

第4条 この協定の有効期間は,平成  年 月  日から 年間とする。

 (自動更新)

第5条 この協定の有効期間満了日の1か月前までに労使当事者いずれか一方
から相手方に対し,この協定について意思表示をしない場合には,同一の内容
をもってさらに1年間自動的に更新するものとし,以降も同様とする。

  平成   年   月   日

株式会社      役職                  印

株式会社    従業員代表                 印

追伸
 社員旅行積立以外でも天引きをしている場合はその根拠として労使協定が
必要です。
 あなたの会社は天引きの労使協定はありますか?

今日はここまで。では、またあした。

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    編集後記      
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ローマ帝国が減ひたのは『鉛中毒』のせい?

 鉛が、血管や腸管の激しい痛み、神経麻庫、精神錯乱などを起こす恐ろ
しい毒性を持つ金属であることは、今では有名な話です。そのため、ひと
昔前まで印刷の活字を扱う仕事など鉛に触れる時間の長い職場には、厳し
い安全基準が定められていました。

 ところが、それを知らなかったらどうなるでしょう。
 現在では、化粧品に鉛の化合物を配合するのは厳禁されていますが、江
戸時代から明治時代にかけて、おしろいには鉛白という炭酸鉛が使われて
いました。そのため、厚化粧をする役者さんや女性に鉛中毒が後を絶たず、
授乳時に母親のおしろいを吸い込んだ乳児が、脳を冒されるケースなども
多発しました。

 それでもずっと使われていたのは、鉛があまりにも身近なものだったか
らでしょうか。何しろ、鉛白とは紀元前4000年からエジプトで塗装用に使
われていたほどの長いつき合いです。毒性があるなんて、誰も疑わなかった
のでしょう。

 鉛は世界各地で産出され、柔らかく、融点が低くて成型加工がしやすい
という利点を持つので、古くからいろいろな用途に利用されていました。
ローマ帝国はその最たるもので、化粧品だけでなく、食器やさかずき、さ
らに上下水道や浴場のパイプなど、あらゆるところにこの鉛を使っていた
のです。まさに、これでは鉛漬け同然です。そのせいか、鉛を口にする機
会の多い上流階級に流産や死産が多かったのだともいわれています。

 また、口ーマ皇帝たちは鉛のジョッキでよくワインを飲んでいたので、
歴代皇帝のほとんどが中毒による精神異常をきたしていて、それで、あの
ローマ帝国が滅亡したのだ、と考えている人もいます。

(雑学の本 竹内均編 知的生きかた文庫より)

では、また明日お会いしましょう!!

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